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2019/02/16

ショップ商品のご紹介

日毎に暖かくなってきました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

さて、現在、やきもの展示室にて個展を開催中の望月優氏の商品をショップに入荷いたしましたので、ご紹介いたします。

望月さん猪口1
猪口各種 ¥6,696

牡丹や藤、菊唐草や秋草など伊万里焼にも見られる伝統的な文様が様々に描かれた猪口。
全て望月氏の手によって、成形から絵付け、施釉、焼成のなされたものです。

望月さん猪口2

染付による絵付けは一点一点異なり、例え同じ題材であっても違った表現で描かれています。
また、わずかに施された金彩もポイントで、スッキリとしながらも品のよい華やかさを添えています。

望月さん猪口3

器形はシンプルな逆台形や輪花形、外面に鎬を施したものなどがございます。
見込をのぞくと轆轤目が見え、手仕事のぬくもりが感じられる造りです。

どの猪口もそれぞれ文様や形、質感の異なる一点ものでございます。
是非ショップにて実物をお手にとってご覧くださいませ。

(学芸員 青砥)
2019/02/15

ショップ商品のご紹介

春はまだ遠いようで、雪の散る日が続いています。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

戸栗美術館では『初期伊万里―大陸への憧憬―展』を開催中ですが、展覧会と併せて、お楽しみいただきたいのが、ミュージアムショップです。
展覧会や季節に合わせたやきものを取り扱っております。

そんなミュージアムショップの商品の中から、今回は、先週職場体験にお越しいただいた広尾中学校のお二人が選んだおすすめのうつわをご紹介いたします。
商品の写真もお二人が撮影しました。

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深鉢 ぶどう
深鉢 ぶどう ¥1944

口径約13.5cmで、使うのにちょうどいい大きさ。
重ねて収納できるのもポイントです。

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鯛型小皿
鯛型小皿 ¥2160

これからの季節に、鱗部分を桜文様にした鯛形の小皿はいかがでしょうか。
口縁に施された金彩も華やかです。

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この他、ミュージアムショップでは作家作品も取り扱っております。
やきもの展示室で個展を開催中の望月優氏の新商品も入荷しましたので、次回の記事にてご紹介いたします。
展覧会とともに、ミュージアムショップもお楽しみくださいませ。

(学芸員 青砥)
2019/02/08

中学生職場体験

暦の上では春は立ちながら、厳しい寒さが続いております。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、戸栗美術館では2月5日~8日までの4日間、中学生の職場体験学習を受け入れました。
今回は渋谷区立広尾中学校から2名をお迎えし、美術館の様々な業務を体験していただきました。
お二人とも積極的で、テキパキと業務に取り組んで下さり、職員一同、大変助かりました。
作品保護に関わる桐箱の結び方やキャプションの作成をはじめとした美術館ならではの仕事から、受付や広報業務といった様々な仕事を体験し、美術館の業務が多岐に渡ることを知っていただけたことと思います。
そうした数ある業務のなかでも、作品の魅力を伝えるのは学芸員の重要な仕事のひとつです。
お二人とも自分で作品の魅力を見つけ、自分の言葉でしっかりと書き上げることができました。
今回の職場体験学習を通して、やきものや美術館に一層興味を持っていただけましたら幸いです。

それでは、『初期伊万里-大陸への憧憬-展』出展品の中から、各々お気に入りの作品を以下にご紹介していただきます。是非、ご覧くださいませ。

白兎文
職場体験で4日間お世話になりました、広尾中学校2年の森嶋諒佳です。
私が職場体験で一番難しかったことは、文を作るのが苦手なのでブログ作成です。でも、学芸員の皆様がアドバイスをくださったお陰で、完成出来ました。他の仕事も全部楽しかったです。
私が一番印象に残った伊万里焼は、「染付 吹墨白兎文 皿」です。私がこれを選んだ理由は、小さいモチーフを3つ描いただけの素朴なうつわですが、吹墨によって文様の存在感を感じたからです。
この作品の吹墨は、うつわに型を置いて呉須を吹き付け、上から線描きをしています。吹墨をせずに、ただ兎や雲を描いただけでは、真っ白な部分が多いのであまり目立ちません。しかし吹墨をする事により、兎や雲が際立ちます。
輪郭線は、吹墨部分と文様の区切りがはっきり分かるように描かれています。中でも兎の眼の色が濃いので、私は最初に兎に目が行きました。
日本の磁器には、中国の磁器への憧れがあらわれています。この作品に描かれている、兎、雲、短冊の組み合わせ、吹墨という技法も中国からの影響でしょう。その兎ですが中国の磁器に描かれる兎は凛々しく迫力があるのですが、初期伊万里の兎は、とても可愛らしく愛着がわきました。
他の国への憧れから、技法を取り入れたり、独自の文様の表情が新たに生まれたりして、後世へ残されていくのだな、と陶工の努力を感じました。



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「染付 楼閣山水文 芋頭水指」
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「青花 楼閣山水文 水指」
今回4日間、職場体験でお世話になりました。渋谷区立広尾中学校2学年貝吹昌起です。美術館の仕事は、とてもたいへんでしたがやりがいがあり、楽しかったです。わからないところもあったけどみんな優しく教えてくれました。とても、楽しい4日間でした。
今回の展示を見て一番印象に残った作品は「染付 楼閣山水文 芋頭水指」です。この作品は、江戸時代17世紀中期に作られた作品で、口径10.8㎝、高さ17.8㎝です。文様は、水の上に橋があり、その上に人物が二人、その横には建物があります。
実は、この作品は中国の古染付の「青花 楼閣山水文 水指」とよく似ています。特に、文様がとてもよく似ています。胴部に描かれた橋や人物、建物の配置が鏡写しになっており、また、口縁を線で切って帯を作るところも似ています。
しかし、全てが似ているわけではないのです。例えば、文様は「青花 楼閣山水文 水指」よりも「染付 楼閣山水文 芋頭水指」の方が建物や人物がはっきり描かれています。また、中国の古染付に見られる虫喰(胎土と釉薬の収縮率が大きく異なる為に釉薬が剥がれて露胎となった部分)は、普通の作品にとってマイナスになります。それをあえて口縁にあらわしており、そこまで似せている点がすごいと思いました。
僕は、「染付 楼閣山水文 芋頭水指」の依頼人は、「青花 楼閣山水文 水指」のような中国の磁器に憧れをもっていたんだな、と思います。僕もこのような尊敬、憧れる人、物を見つけていきたいです。